2011年1月10日
任意整理は自分でやることもできるのですが、相手がプロの金融業者である点や、かなり高度の法律知識や交渉力が求められることを考えると、事実上プロに任せるしかないと思います。過払い金返還など、交渉力によって取り戻せる金額が変わってくるような部分もあるので、なおさら素人がやって失敗してしまったら損害は計り知れません。それでは、任意整理をプロに委託したら、どのような流れで進められていくのでしょうか。
どんな形であれ、債務整理の第一歩は相談です。借金の返済に困ったら、迷わず弁護士など法律の専門家に相談しましょう。昔であれば借金苦の自殺や心中なども実際にありましたが、借金という経済的な問題で命を危険にさらすのは本末転倒です。それを救済するための制度を国が整備しているのですから、それを使わない手はありません。そのためにも、法律の専門家は強い味方になります。
ほとんどの法律事務所などは債務整理については相談無料となっています。借金の返済で困っているのに、相談料を負担させるというのは無理があるという考え方のようです。せっかく用意されている仕組みなのですから、これも積極的に活用して相談してみましょう。
これは法律事務所側の理屈ですが、商売として法律職をやっている以上、債務整理も立派な仕事です。それを獲得する為に、今では親身になって相談に乗ってくれるので何も不安に感じることはないでしょう。
結局のところ、任意整理は借金問題の解決において有効なのかどうか、そのあたりもしっかり検証しておく必要があるでしょう。結論から先に言ってしまうと、依頼人の条件によってはとても有効な債務整理法であると言えます。
それではどんな依頼人にとって有効なのでしょうか。以下にそれをまとめてみました。
・できるだけ短期間に解決したい
・他人や勤務先などに知られたくない
・取り立てや督促が精神的な負担になっているので、すぐに止めて欲しい
・借金をしていた期間が長い
これらのうち、2つ以上当てはまるものがある人であれば、任意整理が最もよく効くでしょう。但し、任意整理の場合は安定した収入がないと金融業者も和解案に応じてくれないので、そういった一定の条件はあります。
4番目に挙げたものについては、ちょっと不思議に感じる方もおられるかも知れません。これはどういうことかと言いますと、借金をしていた期間が長い人というのは、それだけ違法に高い金利を払い続けてきた可能性が高く、金利の引き直しをすれば過払い金が高額になる可能性があります。現在、数百万円の借金があるという人でも、10年以上借金を続けているとすると過払い金だけで数百万円に上ることも珍しくありません。金利の引き直しをしてみたら過払い金だけで元本が全部完済できてしまったということも実際にあるのです。
任意整理にはメリットがたくさんありますが、その一方でデメリットもあります。デメリットをまとめてみると、以下のようになります。
・任意整理をしたことが記録され、いわゆるブラックリストに名前が載る
・過払い金返還以外での借金減額はほぼ不可能
・あくまでも話し合いなので、強制力がない
1番目にあるデメリットについては、任意整理だけに限ったことではありません。自己破産、個人再生、特定調停など、どんな方法で債務整理をしたとしてもブラックリスト入りは避けられません。よって、任意整理だけのデメリットとは考えないほうが良いでしょう。
2番目にあるデメリット、これは任意整理独特のものです。自己破産の場合は免責決定が出ることで借金はゼロになるので、100%の減額が可能になります。また個人再生でも3年間で返済できる金額にまで借金を圧縮した再生計画を作るので、その支払い能力に応じて借金は減額されます。しかし、任意整理の場合は違います。過払い金を返済に充当すれば借金元本の減額はできますが、よく考えてみたらそれは払いすぎた利息、つまり債務者のお金です。先に払っていた自分のお金で借金を返済しているだけに過ぎず、厳密には借金減額ではありません。
その金額よりもさらに減額をしようとしても、ほとんどの金融業者は和解案に応じてきませんので、借金元本はそのまま残ると考えておいたほうが良いでしょう。
任意整理のプロと言えば、言うまでもなくプロの法律家である弁護士です。今では弁護士だけでなく認定司法書士と言って、一定の資格を持った司法書士でも任意整理の仕事をすることができるようになっています。
さて、そんなプロに聞いた任意整理のメリットとは、以下のような感じです。
・金利引き直しをするので、多くの場合借金元本を減額できる
・任意整理に着手した時点で、金融業者からの取り立てが止まる
・裁判所を介さないので、他人に知られる可能性が低い
・裁判所を介さないので、比較的短期間に解決可能
よく任意整理をすると借金を減額できる、という宣伝文句を見かけますが、これは正確ではありません。正確には金利引き直しによって過払い金を算出し、それを元本返済に充当しているだけです。いずれにしてもほとんどのケースで元本が減るので、結果としてはメリットと言えます。
また、3番目と4番目については任意整理にしかないメリットなので、ここに重点を置いている人にとっては大きなメリットとなります。自己破産や個人再生は裁判所が関与して解決していく方法なので書類などを揃える際や、官報に名前が掲載された時に他人に知られるリスクというのは避けられません。しかし、任意整理は当事者間の話し合いだけで進められるので(実際にはほとんどが電話と書面です)、他人に債務整理をしていることを知られるリスクは非常に低くなります。
任意整理が想定している借金問題というのは、だいたいこんな感じです。
・一定の収入はあるが、借金の額が大きすぎて返済が困難
・本人に返済の意思はある
この条件を満たしていれば、任意整理で解決できる可能性が高くなります。なぜなら、任意整理というのは交渉によって行われるので、貸し手側である金融業者もできるだけ損失を出したくないという心理が働きます。本来であれば任意整理をすることなく、そのまま返済を続けて欲しいというのが本音ですが、それが不可能になって弁護士が代理人になっているので、仕方なく交渉に応じているというところなのです。
そこで、多くの任意整理案件で和解が成立するのは、以下のような内容になります。
・任意整理の時点で、金利をストップ
・以後は、借金元本をおおむね3年で分割払い
これを見ると、あるひとつの姿が浮かび上がってきます。
一定の収入があるものの、毎月の借金返済が重荷になっていて収入の大半を返済に回してしまっている、しかもそんなに返済に苦労しているのに利息の返済がやっとでほとんど元本が減らない…。
この状態をずっと続けていても借金が減らないどころか、ちょっとした出費があるとたちまち行き詰ってしまいます。この悪循環を断ち切るには、任意整理が有効になるというわけです。
最近、総量規制だとか債務整理だとか「借金」に関係する話を耳にすることが多くありません?それだけ借金の返済に困っている人が多いということなんでしょうけど、そこで気づくのは借金問題に関連することが法律用語が多くて、どうにも分かりにくいんです。
その中でも特によく聞くのが「任意整理」。これも借金問題に関連する専門用語なのですが、これも法律用語のような語感で、言葉だけでは何をすることなのかよく分かりません。そこで、このサイトでは数ある借金問題の専門用語の中でも任意整理にスポットを当ててみることにしました。
まずは任意整理の概略から。任意整理というのは、合法的に借金問題を解決するための手法(これを債務整理といいます)のひとつで、他には自己破産や個人再生、特定調停などの方法があります。これだけ色々な方法があるということはそれぞれに特徴があるわけで、任意整理の特徴というのは裁判所を一切介さず、債権者と債務者という2者で話し合って解決していく点にあります。どんな問題も当事者間で話し合って解決できるのであれば、それに越したことはありません。
ただし、話し合いといってもそんなに穏やかなものばかりとは限らず、中には揉める事例もあります。そんな時に頼もしいのが代理人として交渉にあたってくれる弁護士です。言い換えると、任意整理こそが最も弁護士の腕の見せ所かも知れません。